ブラジル広島文化センター=湯崎知事ら迎え、創立60周年祝う=総勢65人の大慶祝団!=広島市長も初の来伯

 ブラジル広島センター(平崎靖之会長、会員家族数360)は25日午前10時から、『創立60周年記念式典』をブラジル日本文化福祉協会大講堂で盛大に祝う。湯崎英彦県知事、平田修己県議会議長、松井一實市長、永田雅紀市議会議議長、町村会の吉田隆行会長、サンパウロ州マリリアと友好姉妹都市提携を結ぶ東広島市の蔵田義雄市長、広島日伯協会の白井孝司会長らを中心に65人の大型慶祝団を迎える。1955年の芸備協会発足から60年―。この機会に母県広島と関係を再確認し、日伯関係の強化に力を入れる考えだ。

 ブラジル広島文化センターは2003年の会館建設を機に、日系社会はもとより、地元ブラジル人社会にも文化、スポーツ活動の拠点として親しまれている。
 ヨガや空手教室のほか、隣接する体育館ではバレーボールやフットサルの歓声が響く。
 260人を収容するサロンでは、週末に様々なイベントに利用され、カラオケ、ダンスなどの練習会場としても広く利用されている。

神楽のポスター

神楽のポスター

 特記すべきは、「ブラジル神楽保存会」の活動だ。日本国外唯一の神楽団として1970年、県人会員らによって発足した。一世の減少により活動を休止したが、故郷の誇る文化をより多くのブラジルの人々に見せたいと、若い二世らを中心に活動を再開。サンパウロ市を中心にブラジル各地で公演、大きな反響を呼んでいる。
 25日午後3時からは、同講堂で本場広島から来伯する20余人による公演『紅葉狩・八岐大蛇』が行われるので、ぜひ会場に足を運んでほしい。
 県人会唯一のデイケアサービスだった「もみじの会」も現在諸事情により中断しているが、この60周年に再開させる予定だ。
 平崎会長は、「目下進行中の会館リフォームを機に、活動を活発化させたい」と意気込んでいる。

 ブラジル広島センター歴代会長

初代=武田義信(1955~57)、2代=竹内秀一(57~58)、3代=柞摩宗一(59~63)、4代=村上智(64~70)、5代=前野豊(70~74)、6代=池森春三(74~82)、7代=中川清人(82~85)、8代=定常大二良(86~87) 、9代=力石敏雄(88~89)、10代=田中洋典(89~90)、11代=定常大二良(91~98)、12代=田中洋典(99~00)、13代=大西博巳(01~15)、14代=平崎靖之(15~現在)。

原爆ポスター展

 24日(土)~11月6日まで
 Memorial da América Latina, Barra Funda, São Paulo – SP

一層の交流促進に努めて

広島県知事 湯﨑 英彦

広島県知事湯﨑英彦

広島県知事湯﨑英彦

 ブラジル広島文化センターが設立60周年を迎えられましたことを,広島県民を代表して心からお慶び申し上げます。
 1908年(明治41年)に笠戸丸により本県からの初めての移住者がブラジルの地に降り立たれてからこれまでの長い移民の歴史の中で,皆様方が幾多の苦難を乗り越え,今日の確固たる地位と信用を築きあげてこられましたことは,広島県民の大きな誇りであり,大切な宝であると考えております。
 今年は日本とブラジルが国交を開いて120年目の節目の年でもあり,県といたしましては,今後とも,本県とブラジルとの一層の交流促進に努めてまいりたいと考えております。
 終わりに,ブラジル広島文化センターの益々の御発展と,それを支える会員の皆様の御健勝,御多幸を心からお祈りいたします。


次代を担う若者の育成に

広島県議会議長 平田 修己

広島県議会議長平田修己

広島県議会議長平田修己

 ブラジル広島文化センターの創立60周年を心からお喜び申し上げます。
 皆様方におかれましては、多年にわたり、日本の伝統の継承や文化の普及、また、広島県とブラジルとの友好交流の推進などに多大なご尽力をいただいており、深く敬意と感謝の意を表します。
 ブラジル移住の歴史は、1908年に「笠戸丸」が神戸を出航したことから始まり、今日では海外最大の日系社会を築かれ、様々な分野での活躍により国家の発展に大きく貢献されています。
 特に、広島県からは多くの方々が移住され、過酷な環境の中で幾多の困難を乗り越え、確固たる地位と信用を築かれましたことは、広島県民の大きな誇りであります。
 これからも、日系社会の更なる発展と次代を担う若者の育成にご尽力いただくとともに、是非ともふるさと広島を訪問していただきますよう願っております。

寄りあえる会を目指して

ブラジル広島文化センター会長 平崎 靖之

ブラジル広島文化センター会長平崎靖之

ブラジル広島文化センター会長平崎靖之

 60年前の1955年7月20日に「芸備協会」として産声を上げた本センターは、71年に初めて会館を得、2003年に広島日伯協会(当時)の筒井數三会長の大変なご尽力により、念願の会館を完成させました。会員の活動の拠点として活用されていることはもちろん、県人会以外の団体にも貸し出し、日系社会全体に活動の場を提供して貢献しています。
 私たちは世代を超えた日本文化の継承、そのために祖父母、父母から子供、孫の代までが寄りあえる会を目指しています。
 県の交流事業では、広島と日本を学んで帰ってきますが、そういう人たちが県人会の活動に参加してくれることにより会の活動より活発にしてくれています。改めまして、母県からの温かいご支援と会員の奉仕の精神に対し、心からお礼申し上げます。