広島60周年=「会員相互の結束に感謝」=還暦迎え、盛大にお祝い=湯崎知事ら65人の大慶祝団迎え

 【既報関連】広島文化センター(平崎靖之会長)の『創立60周年記念式典』が先月25日、文協大講堂で行われた。総勢65人の大慶祝団には、湯崎英彦知事、平田修己県議長、広島市松井一實市長、永田雅紀市議長を迎えた。約1万4千人の移住者を送り出した同県。ベレン、ポルトアレグレからも関係者が駆けつけ、500人がセンターの還暦を盛大に祝した。

 平崎会長は挨拶で、「祖父から孫の代まで寄り合え、そして全伯に散らばる県人を繋ぐことがセンターの役割。母県からの支援はもちろん、会員相互の結束に感謝する」と謝辞を述べた。
 湯崎知事は「県人の活躍は県の誇りであり、宝。里帰りの際は大いに歓迎する」と語り、若い世代に向け、「いつか両国を繋ぐ架け橋になって欲しい」と期待を話した。
 松井一實市長は、「絆を大切にしてもらっている」と昨年の夏の土砂災害へのセンターからの義捐金について感謝を述べ、広島県出身の中前隆博在聖総領事は県人の歴史を紐解き、「笠戸丸に42人が乗船して以来、各面で多くの県人が活躍している」と称えた。来賓には、日系3団体代表、日系の連邦、州、市議や海軍将校の姿もあった。ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事も祝辞を寄せた。
 東広島市、町村会、日伯協会を含む計7団体から県の郷土工芸品が贈られ、センターからも絵画等を贈り友好を深めた。
 高齢者13人、功労者4人に湯崎知事から表彰状が授与された。功労者の元会長・落久保博さんは挨拶で、会館設立時の母県の支援に言及、「今では多くの人に利用されている。感謝を伝えたい」と県人の声を代弁。
 また県費留学生、技術研修員OBを代表し、前会長だった大西博巳さんが「日本での経験が、その後の人生の出発点になった」と謝意を表した。
 昼食開場に移動した一行は、ケーキカット、鏡割のあと乾杯し、しばし歓談を楽しんだ。会場にはパラー州ベレンの北伯広島県人会の越知恭子会長や、南大河州ポルトアレグレ文協の谷口浩会長の姿もあり、全伯から集まった県人が60周年の節目に改めて結束を確かめ合っていた。

来賓全員で記念撮影が行われた

来賓全員で記念撮影が行われた