東西南北

  13日夜、パリで起きた多発テロは世界的に大きな衝撃を与えた。サンパウロ市をはじめ、ブラジル各地で、建物などをフランス国旗のトリコロール(3色)を現す赤と白と 青で彩る光景などが見られた。今回の件で、イスラム教の過激派の行動が問題視され、それが故に中東からの移民に対する嫌悪や差別の感情が強まらないかが懸 念されているが、サンパウロ市も他人事ではない。サンパウロ市は市長に代々アラブ系が目立ち、レストランや食卓でもアラブ料理はおなじみのものとして浸透している。こうい う文化背景ゆえ、近年はシリアなどからの難民も増えている最中だ。今回のテロでサンパウロ市の市民感情に不穏な空気が漂わないことを願うばかりだ。
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  きょう17日はサッカーW杯南米予選の対ペルー戦。13日に行われた永遠のライバル、対アルゼンチン戦は引き分けで、まだ調子の出ないアルゼンチンの勝ち 点を現時点でまだ2点にとどめたことには意味があったが、出場停止処分の解けたネイマール含め、攻撃陣をドゥンガ監督がどう組みたいのか、今ひとつ見えに くい采配だったように映った。幸いまだ大きく出遅れているわけでもないので、今日手堅く勝って来年以降につなげてほしいところだ。
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  パリでのテロに対する涙雨のように週末は強い雨が降り、カンタレイラ、アウト・チエテ両水系の降水量は、16日午前現在で96・8ミリと100ミリちょう どとなった。月半ばで、雨季に最低限欲しい100ミリにほぼ達したことになる。今週も幸いにして雨の予報は出ているが、この先、下旬までどこまで伸ばすこ とができるか。