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ブラジル大統領訪日中止=13年に続き、政治混乱=両国関係に水

 【既報関連=リオ共同】ブラジルのルセフ大統領は12月2~4日に予定していた訪日の中止を決めた。在ブラジル日本大使館が27日明らかにした。大規模汚職や経済低迷などによる政治的混乱が背景にあり、ルセフ氏は内政問題への対処を優先する。
 ルセフ氏は2013年6月にも訪日する予定だったが、サッカーのワールドカップ(W杯)開催での多額の公費支出などに抗議するデモに対応するため取りやめた。再度の中止は、ことし外交関係樹立120周年を迎えた両国関係に水を差す形となった。
 ブラジルでは来年、リオ・デ・ジャネイロ五輪が開かれ、日本では20年に東京五輪が開催される。両国はルセフ氏の訪日で、パリ同時多発テロを受けたテロ対策など大会運営での協力を確認する見通しだった。ルセフ氏は天皇陛下とも会見する予定だった。
 今回の訪日は120周年を祝う記念行事の「フィナーレ」と位置付けられ、11月初旬に秋篠宮ご夫妻を首都ブラジリアに迎えたルセフ氏も「訪日を楽しみにしている」と語っていた。日本外交筋は「いろんな準備をしていたのに残念」と話した。
 地元メディアによると、ルセフ氏はパリ郊外で30日に開幕する国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)には出席する。
 ブラジルでは本年度予算の修正審議の遅れで、政府は12月1日以降、最低限の出費以上の新たな予算執行ができなくなる見通し。修正は12月初めの訪日予定に間に合わず、訪日を強行すれば野党に弾劾の口実を与える可能性がある。
 政府は今週中に修正を成立させる意向だったが、汚職事件で与党の有力議員が逮捕され、審議が遅れることになった。

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