日本語可、安価なプランも=保険会社JAPOLが創業

 「万一に備えたいが、保険には高くて入れない」―。そんな悩み解決する企業が誕生した。昨年5月、日系実業家の松原ゆかさん、ポーランド系のブラジル人弁護士ロドリゴ・バルボーザさんらが立ち上げた、保険取扱企業『JAPOL(ジャポー)』だ。
 ブラジル東京海上や南米安田保険とタッグを組み、日系人向けサービスを共同開発した。個人用の生命、車両、火災保険だけでなく、法人用にも各種保険が用意されている。
 一番のウリは日本語で相談でき、日本式の丁寧な応対が受けられる点。他社ではポ語が必要だったり、問い合わせに「迅速な返答がない」「折り返しの電話すらない」など不備もある。
 最高経営責任者(CEO)の松原さんはサンパウロ市に生まれ、6歳で家族と共に日本へ。札幌、岡山、神戸と転住し、慶応義塾大学で経営管理を学んだ。卒業後は中国で3年間、服飾関係の会社を経営。2008年にはブラジルに帰国し、同じく服飾会社を起業する。当地で生活する中で、改めて保険の重要性に気づき、JAPOLの立ち上げへとつながった。
 「ブラジルでは、保険は高いというイメージを持つ人が多い。ポ語が苦手だとさらに敷居が高くなる」という現状を述べ、「プランや組み合わせ次第では、思ったよりも安価から加入できる。万が一の時に頼りになる備えを提供したい」と起業理由を語った。
 同じくサンパウロ市出身のロドリゴさんは、クルゼイロ・ド・スル大学法学部を卒業した現役弁護士でもある。国立保険学校「FUNENSEG」で学び、15年に保険仲立人(ブローカー)の資格を取得している。
 日本(JAPAN)とポーランド(POLAND)を合わせて命名したJAPOL。関心のある方は同社(電話=11・3104・6485、メール=yuka@japol.com.br)まで。