東西南北

 ここ連日、本頁でもラヴァ・ジャットの疑惑の人物として報じられているコーロル元大統領だが、同氏にBRディストリブイドーラでの人事権を持たせたのがルーラ前大統領との説は、なんとも皮肉だ。2人は奇しくも、民政復帰後初となる1989年の大統領選を最後まで争ったライバルで、92年のコーロル氏の罷免運動を牽引したのも他ならぬルーラ氏率いるPTだ。それが今や、罷免運動を支えたPTの急先鋒らがメンサロンで有罪となり、罷免の際も逮捕されなかったコーロル氏にはラヴァ・ジャットで大きな収賄疑惑が持ち上がった上、ルーラ氏との疑惑の関係が報じられるとは。四半世紀経つとかくもかわるものか。
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 12日、サンパウロ市地下鉄1号線の衛生状況が大きく乱れた。この前日、同線の駅の清掃業者が唐突にストを宣言したのだ。この影響で、同線の駅に設置されているゴミ箱はゴミで溢れ返り、閉鎖されたトイレの扉は、我慢できずに立小便した人たちの尿で汚れた。これを目の当たりにした利用客たちからは早速苦情が出ている。使用禁止のところに小便をする人たちのマナー違反もどうかと思うが、ストの早めの解決を願いたいところだ。
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 昨日も報じた、サンパウロ市地下鉄やCPTM、バス代の値上げに伴う、料金係のおつり硬貨の不足の件だが、12日夜、3号線のサンタセシリア駅では、19時30分に「おつりの不足により、料金を3・75レアルにします」と公式に貼り紙を出し、5センターボの値下げを公言した。いっそのこと、この価格にした方が良いのでは。