日系社会から芸能界デビュー

 催し物でカラオケが行なわれると、毎回とても上手い歌手が現れ、日系社会のレベルの高さに驚かされる。『日伯・歌と踊りの祭典』では酒井エドモンドさん、早藤アレッシャンドレさん、池田フェリッペさんらがそうだった。
 エドアルドが、こういう優れた歌手たちとともにノドを磨いてきたことがよく分かった。これまで難関だった日本での芸能活動。彼の背中を見ることで、後進の若者たちには現実味のある選択肢の一つになるかも。
 ただし、豊かな生活の中で育った三、四世が日本での厳しい下積み生活に耐えられるか、観客から笑いを取れるぐらいの日本語能力を鍛えられるか――歌唱力とは別の次元での苦労もある。
 第2、第3のエドアルドが生まれることは、日伯の絆が強まることにつながる。日本の芸能界から当地に有望株を探しに来る体制をぜひ整えてほしいところだ。(将)