大耳小耳

 JICAサンパウロ出張所の遠藤浩昭さんが4年の任期を終えて帰国した。駐在員も出入りが激しいが、弊紙も例外ではない。先日、研修生として1年間記者修行をした青年の送別会が行なわれた。強盗に遭っても平然としているほど豪胆な若者で、帰国後は故郷の新聞社へ就職を希望しているという。編集部に入って一年未満の耳子だが、送り出すのはこれで3人目、「さよならだけが人生だ」という言葉をしみじみ味わっているところ。多くの弊紙〃卒業者〃と同じく、彼も日本のマスコミに就職して活躍するに違いない。

 日本独自の精神性や文化を紹介する、本紙とサンパウロ図書館が刊行した『日本文化』が好評だ。100冊以上も売れている日系書店もあり、プレゼント用に数冊まとめて包装してほしいというお客さんも。「若い世代に日本人の精神を受け継いでもらいたい」という強い気持ちの表れだ。在庫薄になってきており、編集部としては嬉しい悲鳴。すでに第2巻の刊行準備に入っている。若い世代に日本文化を受け継いでもらうためには、重要な内容ほどポ語訳をつけることが必要。先日もコチア青年の青年部が始動。両語を自在に使いこなす二世・三世は、ますます重要な存在になっていくだろう。