東西南北

 10日に起こった、サンパウロ州検察局のルーラ前大統領に対する逮捕請求提出は、またもブラジル全土に激震を走らせた。その背後で政界も様々な動きを見せている。ジウマ大統領ら連邦政府は、ルーラ氏逮捕を防ぐために、同氏を閣僚に迎えるという計画が可能か否かを10日も継続して検討している。一方、テメル副大統領は野党最大の実力者アエシオ・ネーヴェス氏と組んで、PMDBとPSDBの接近を図ろうとしているとも。また、PSDBの弁護士や検察経験のある議員らは、「今回の請求は説得力がない」と嘆いているとの声も聞こえている。このようにいろんな思惑がある中、13日は反政府デモ。さて、一体どうなるか。
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 10日のサッカーのリベルタドーレス杯、サンパウロは昨年の覇者リーベル・プレートとの敵地ブエノス・アイレスでの試合を1―1で引き分けた。ここのところ調子の上がっていなかったことを考えたら、強敵のホームゲームで善戦したと考えて良いだろうか。サンパウロは13日はサンパウロ州選手権。相手はオリヴェイラ監督更迭で監督のいないパルメイラス。そんなことより、反政府デモの場所のパウリスタ大通りに近いパカエンブーでの試合というのが心配だ。
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 10日、11日にサンパウロ州で降った豪雨は、サンパウロ州6大水系の水位を大いに上げることに貢献したが、それと同時に土砂崩れなどにより、18人もの命が奪われたことに心が痛む。この週末、サンパウロ市では恒例の国際ロック・フェスティバル「ロラパルーザ」が行われる。毎年10数万人を動員する大型興行だけに、天候が持ち直すことに期待したい。