今年も日体大野球部が来伯=聖、パラナ、麻州で指導

 JICAの短期グループ派遣ボランティアとして先月23日から、日本体育大学野球部員10人が当地に滞在している。3年連続で実施された今遠征では今月22日までに聖、パラナ、麻州各地で野球教室、交流試合などが予定されている。
 この事業は日体大とJICAの間で2014年8月に締結した、ボランティア事業の促進に係る覚書によるもの。東京五輪が開催される20年までの予定で協力関係を結んだ。
 ブラジル野球の更なる普及と発展、日本式野球を通じた「日本人らしさ」を学ぶ機会の提供を目的としている。また野球指導をきっかけに、地域住民が集まることで日系社会の活性化も期待される。
 先月28日には麻州クイアバで、地元チームと親善試合で交流した。今月2日にはサンパウロ州に移動し、イビウナのヤクルトアカデミーで技量向上を目的とした野球教室が開催されている。
 現役メジャーリーガーのアンドレ・リエンゾ投手を輩出した同州アチバイアでは、10日に野球教室を開催。あいにくの雨の中、10人の部員に加え当地に派遣中の青年ボランティア6人が約50人の児童に指導した。
 少年層への熱心な指導に地元の野球関係者も大喜び。同地に初めて派遣されたJICA隊員で、7月から活動している大橋貴博さん(23、埼玉)も元気いっぱいの指導ぶりだった。
 夕食時にはアチバイア文協の山田俊文会長や乾マリオ市長も参加。JICA寄贈の硬式および軟式ボール11ダースが、大橋さんから手渡された。
 文協からは感謝のプレート、市長からも市の記念品が渡され、日体大側もプレゼントを贈った。楽しいひと時を過し、同日夜には次の予定地インダイアツーバに出発した。
 19、20の両日午前には最後の公式日程として、サンパウロ市コーペルコチアスポーツクラブ野球場(Rua Valentim Nicolai, Rodovia Raposo Tavares, km 19, Parque Ipe)にて、地元チームとの親善試合が予定されている。
 問い合わせはJICA聖出張所(11・3251・2655)、または同クラブ(同・3782・1227)まで。