会長は吉安氏から佐藤氏へ=憩いの園、第64回総会

 救済会「憩の園」は12日午前、サンパウロ市文協ビルのエスペランサ婦人会サロンで第64回定期総会を開き、約70人が出席した。単一シャッパが承認され、2014年から1期2年会長を務めた吉安園子さん(87、二世)が退任、新会長に佐藤直さん(72、三世)の就任が決まった。
 会の冒頭では、創立者であるドナ・マルガリーダ(渡辺トミ・マルガリーダ、1900―1996)の20回目の命日ということもあり、先亡者へ一分間の黙祷が捧げられた。
 現在の入居者は75人で、大半は80歳以上。15%は親族がおらず、108人の職員が対応にあたっている。入園希望者数は多く、昨年だけで449人の申込みがあった。
 昨年の収入は435万1476レ、支出は518万5636レで約83万レの赤字となった。今年は収入、支出ともに487万9730レを計上している。
 1990年には8千以上いた会員だが、今は790人程度に減少。会費収入は月平均で4万4千レほどになった。設備投資費に充てる資金が足りず、大きな課題となっている。
 吉安さんは、高齢であることを理由に退任となった。今後は理事として園を支える。安定した運営を目指し「減ってしまった会員数を増やすことで、バザーでの収入などを設備投資にまわせるようにしたい」と語った。
 新会長となった佐藤氏はブラジル日本研究者協会の専務理事で、43年間サンパウロ総合大学の薬学部教授を務めた人物。「一生懸命働き、立派に子供を育て上げ、今は高齢になられた方々。その面倒を看ることは絶対に必要」と意気込みを語った。
 新役員は次の通り(敬称略)。会長=佐藤直、第1副会長=上島悦子、同第2=吉岡黎明、専任理事=本田泉、会計=小川英輔、ウブカタ・マリオ・マコト、書記=片岡研二カルロス、畑中初美、常任理事=岩本卓ジェロニモ、秋村寿治、藤井常孝オズワルド、相田祐弘、関秀貴