オーリャ!

 「運んだ物資は4トン? いやいや、そんな程度じゃない」。熊本へ支援物資を運んだ在日伯系団体ABCジャパンの橋本秀吉理事長がそう答えた時、「おやっ?」と思った。別の関係者からは事前に、約4トンと聞いていたからだ。
 「僕ら以外にも、多くの日系人が物資を届けたから」との補足説明を聞き、納得をした。記者はABCジャパンの話を尋ねたつもりだったが、彼の頭の中は「在日ブラジル人社会」だった。続けて「コミュニティが一体となって支援すべき」と熱を込めて語ったので、その団結意識をより強く感じた。
 ABCのような在日日系団体に、ブラジル側で集めた寄付金を送って支援に使ってもらうのも一つの手段だ。日本を支援するために、「日伯両側のコミュニティが結束」という場面も、いつかきっと訪れるに違いない。(祐)