東西南北

 先週、リオでの16歳少女に対する集団強姦が報じられて以降、ブラジルでは対女性への暴力が国民の話題を独占している。そんな矢先、サンパウロ市で11人を強姦したと見られる男性が5月29日に逮捕された。この男性はサンパウロ市南部在住の機械工セルジオ・オリヴェイラ・ダ・シウヴァ容疑者(32)で、カンポ・リンポやジャルジン・アンジェラで犯罪を繰り返していた。11人というのは、同容疑者が犯人と認めた女性の数であり、強姦は30件以上に及ぶと見られている。同容疑者は逮捕当日、早朝に強姦した女性から午後会いたいと請われて待ち合わせ場所に出向き、待機していた警察に捕まった。同容疑者の自宅からは仮面などが見つかっている。
     ◎
 昨日1日、サンパウロ市では地下鉄がストライキになる可能性があったが、前夜のうちに回避された。それは、組合側と地下鉄側が給与調整で合意に至ったためだ。今回の賃上げ交渉で組合側は10・82%の調整を望んでいたが、地下鉄側は最初に7・5%、11月に2・53%増という、2段階での調整案を提案し、受け入れられた。既に解決していたCPTMに続く合意成立により、サンパウロ市民は今年、電車のストを恐れずに済みそうだ。
     ◎
 サンパウロ市財界の大物のひとり、マリオ・アマト氏が5月26日に亡くなったことが31日に明らかにされた。アマト氏は1986年から92年にかけて、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)の会長をつとめたほか、パドレ・アンシエッタ財団やサンパウロ市市立劇場、市内の複数のサッカー・チームの運営委員をつとめた。告別ミサは2日に行われる。