東西南北

 本紙でも連日報じているサンパウロ市南部ヴィラ・アンドラーデで起きた自動車盗難事件で、10歳のイタロ君が軍警に射殺されたことはここ数日、ブラジル中の話題をさらっているが、同乗していた少年の証言が遂に「僕らは銃など持っていなかった」というものに変わった。軍警は当初、イタロ君がバイクで近づき、停止を命じた軍警に発砲しようとして返り討ちに遭い、同乗の少年逮捕の際に銃も押収したと発表したが、少年は、発砲したのは軍警のみで、銃も軍警が仕掛けたという。イタロ君の知人らは事件直後から「あの銃はどうやって手に入れたのか」とも語っていた。少年の供述が真実なら大問題だが。
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 サンパウロ州内ではカンピーナスなどで豪雨や突風などによる大きな被害が出ているが、カンタレイラ水系は7日午前9時現在、175ミリの月間降水量を記録した。同水系では5月にも月間平均を超える97ミリの雨が降った。雨が本格的に降り始めた5月16日からだと、この1カ月足らずで270ミリにもなった。雨期である1月の月間平均降水量並の雨が降ったことになる。予報だと雨は今日からはあがる見込みだが、冷え込みが厳しくなって来たので、くれぐれも気をつけて。
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 サッカーのコパ・アメリカ100周年記念大会で、前戦の対エクアドル戦を0―0で引き分けたセレソンは8日、マイアミ州オーランドでハイチと対戦する。ハイチにはペルーも勝利しており、グループ・リーグ突破のためには確実に、できれば点差もつけて勝ちたいところ。幸い、マイアミはブラジル移民が多いので、本拠地気分で戦えるか。