ペルー大統領選=2候補の差さらに縮まる=地方・在外票が勝敗左右か

 【リマ共同】5日に行われたペルー大統領選決選投票は7日も開票が続き、選挙管理当局の発表によると、開票率97・1%時点でクチンスキ元首相(77)が得票率50・14%と、アルベルト・フジモリ元大統領(77)の長女ケイコ・フジモリ氏(41)の49・86%をわずかにリードしている。両者の差はさらに縮まった。
 フジモリ氏が強いとされる地方の票の集計は都市部より遅れている。選管当局幹部によると、在外投票の集計もこれから本格化するといい、地方票と在外票が勝敗の行方を左右しそうだ。選管は、開票率が100%に達するのは週末との見通しを示している。
 在外投票の結果について、地元メディアは6日、調査会社の非公式集計の結果として、クチンスキ氏の得票率が約52・8%でフジモリ氏の約47・2%を上回ったと報じた。国外の有権者は全有権者の約3・9%とされるが、投票率は国内より低い傾向にある。
 フジモリ氏は6日夜、首都リマ市内の選挙事務所前で記者団に「私たちは慎重に(結果を)待つ」と落ち着いた様子で話した。フジモリ氏と会った国会議員は「フジモリ氏は地方の票に自信を持っている」と語った。
 地元メディアによると、クチンスキ氏は6日、リマ市内の自宅バルコニーに姿を見せ、フジモリ氏との差が縮まっていることについて「予期していた」と強調。「公式結果を待たなければならない。在外票が残っている」と述べた。
 クチンスキ氏の第1副大統領候補ビスカラ氏は6日、クチンスキ氏は選管当局の公式結果が出るまで公の場で発言しないとの見通しを示した。