ビジネスコラム=PwCブラジル=第11回=SISCOSERVについて=矢野クラウジオ(タックス・ディレクター)

SISCOSERVのサイト

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 SISCOSERV(サービス、無形資産及び法人の持分変動を生成する取引における国際貿易に係る統合システム)は、サービスや無形資産に関連する公共政策を改善するために連邦政府によって作成されたオンラインシステムであり、税務調査などに関連したブラジルの国税庁などの官公庁によって使用される他の電子システムに情報を提供するものです。
 そのため、サービスおよび無形資産の取得または売却に係る契約書等を識別し、サービスの進捗や関連する債務などについて、その契約日からSISCOVERVで要求されているデータを登録する必要があります。
 法人の場合、異なる部門でさまざまな取引が行われることから、それらの情報を集中管理し、SISCOSERVへ報告する必要があり、これが重要なチャレンジになると思われます。
 最近、国税庁は輸出入に係るクロスボーダー貨物が含まれる契約書のSISCOSERVへの報告義務について、多くの規則を発行しました。多くの企業が国税庁によって調査を受けています。
 法人の場合、遅延、省略、不正確または不完全な情報に係る罰金は次のとおりです。
▼即時の提示―期日経過後に情報を提供した場合、月500レアルから1500レアルまたは遅延の期間割合の金額を元に算出した金額。
▼情報が省略、不正確または不完全のまま提示した場合、取引額が100レアル以上の場合、取引額の3%。
 私たちの経験では、多くの企業が未だSISCOSERVへの報告を開始しておらず、税務調査され、ペナルティを課されるリスクを負っています。国税庁は既にこれらの取引の有無に関するさまざまな情報を保持しており、SISCOSERVレコードのデータをクロスチェックすると考えられます。
(※この記事は、ブラジルにおける法令等の改正動向等をお知らせするため発行されたものであり、一般情報の提供を主たる目的としていますので、個別ケースに対する専門的アドバイスとして、ご利用頂けない場合がございますのであらかじめご了承下さい)