リオでジャパンハウス開館=東京五輪PR、観光誘致も=森元首相も出来栄えに笑顔

 【リオ発=小倉祐貴記者】南米初の五輪開幕を翌日に控えた4日、リオ市バーハ区に設置した日本の広報施設「トーキョー2020ジャパンハウス」が報道陣に公開された。オリンピックパークや選手村のある要所地区で、諸外国からの観戦者に2020年東京五輪の周知と観光誘致を展開する。同日はオープニングセレモニーも行われ、東京五輪組織委員会の森喜朗会長、室伏広治スポーツディレクターらによってテープカット。五輪開幕に合わせ、5日から一般開放されている。

漫画加工ソフトを体験する室伏さん。東京大会での空手採択にポーズをとる

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 4日午後4時過ぎに始まった開所式には、主に日本から100人以上のメディアが訪れ幕開けした。あいさつに立った組織委員会の布村幸彦副事務総長は、「構成は8エリア。茶道や書道、ヨーヨー釣りの体験、浴衣の試着もできる」と見どころを紹介し、「東京を中心とした47の都道府県や日本政府が一体となって協力。オールジャパンで魅力を発信したい」と語った。
 蛇口から水道水を直接飲めるユニークなコーナーや、運転手目線の映像が流れる画面の前に立ち東京都内の自動車運転を模擬体験できるセットなど、〃体感〃が一つのテーマ。酒類の試飲では日本酒造組合中央会が推薦した約35種がズラリ。日本酒、焼酎のほか当地にはなじみのない梅酒も用意された。
 レクレーションには輪投げなどの伝統的な遊びが登場。担当者は「大きなスペースが不要で手軽に遊べる。得点を争う要素も加え思わずやりたくなる競技を選んだ」と狙いを語った。応援エリアには日本選手団の顔写真がズラリと並べられたほか、47県の名所写真や約1千体15段飾りのひな人形も一際目立つ展示となっている。
 在リオ総領事館の出張所もあり、邦人保護にも対応。ステージで和太鼓ショーなども行われる(日程は後日詳報)。会場は普段、オーケストラなどの文化行事が行われるシダーデ・ダス・アルテス(Av. das Americas, 5.300 – Barra da Tijuca)を借りた。開放感のある雰囲気で来場者を迎える。バーハ区の要所ターミナル・アルヴォラーダから直結しており交通の便も良い。開館は5~21日、9月7~18日正午から午後8時。
 式典後、取材に応じた森会長は「非常に立派な施設が整った」と太鼓判、「日本や東京についてもっと知ってもらいたい」と強調した。また工事の遅れなども指摘されたリオ大会だが「みなさんが全力で取り組んだ」と開幕を喜び、「次期東京大会に向けても学ぶことがある」と視察にも意欲を示した。

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 華々しく開所したリオのジャパンハウス。ただし、式典は日英両語で行われ、ポ語進行はゼロ――。当日訪れたグローボ、スポルTVなど当地にとっては迷惑な話。関係者によれば外国メディアへの対応と聞いたが、他国の報道陣は見当たらず…。だとすれば英語での進行は必要がなかったか。ブラジルメディアの助力なしでは来場者も呼び込めない。日本の〃国際感覚〃いかがなものか。

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