東西南北

 ジウマ前大統領罷免後にはじまったテメル大統領への抗議運動は引き続き行われているが、11日にサンパウロ市のパウリスタ大通りで行われたデモ参加者は、主催者側の発表で5万人と1週間前の半分ほどの人数となり、勢力を弱めている。ブラジルでは抗議運動は国民の権利として受け入れられているが、もう3週間もすれば今度は全国の市長・市議選だ。国政と地方では違うかもしれないが、ブラジルの政治が変わっていくためには、一回一回の選挙でどの政治家、どの政党に入れていくかが今後のカギとなる。現在の大統領に不満を持つ人たちが今回の市長選でどの政党を支持するか見ものだ。
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 12日は最高裁において、新長官、カルメン・ルシア氏の就任式が行われた。最高裁長官の就任式ではショーなどが行われることもあるが、カルメン氏はそれを好まず、就任式は飾らないものとなった。カルメン氏の任期は2年間だが、彼女の任期中は、そろそろラヴァ・ジャット作戦の政治家への捜査や裁判も本格化することが考えられ、大事な局面となりそう。レヴァンドウスキー前長官は温和で甘いイメージもあったが、行動力のある厳しい態度を期待したい。
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 11日のサッカーの全国選手権、首位を走るパルメイラスは敵地でのグレミオとの試合を引き分けた。1位は保ったものの、2位フラメンゴとの勝ち点は1点差。この試合でそれ以上に痛かったのはエース、ガブリエル・ジェズスが背中を痛めて途中退場したこと。14日の次戦がフラメンゴとの首位攻防対決だけに、エースの欠場は避けたいが。