大耳小耳

 ブラジル日系文学会(武本憲二会長)の会誌『ブラジル日系文学』第53号が7月に刊行された。日本語148頁、ポ語50頁。日本の小説をポ語訳出版する翻訳者の苦労話を書いた最初の特別寄稿(スエナガ・エウニッセさん)では、まったく日本を知らないブラジルの読者に「新宿の裏通り」をどう表現するかで、出版社とやり取りした興味深い内容などがつづられている。その他、「しあわせの輪」(谷本ミサオ)や「十人十色の養鶏家」(鎌谷昭)などの小説5編、随筆4編、詩歌3編など、今回も読みどころがたくさん。