東西南北

 2日の選挙の余韻をまだ引きずっているブラジルだが、それと同時にいろんなこぼれ話も出てきている。まず、サンパウロ州カシア・ドス・コケイロスでは、「ジウマ・クーニャ」と名乗る女性教師が出馬して、見事、市長に当選した。罷免されたばかりの前大統領や前下院議長と同じ名前でも市民は気にしなかった。所属政党がテメル大統領と同じ民主運動党(PMDB)というのはなんとも皮肉? 一方、パラナ州クリチーバでは、ラヴァ・ジャット作戦を取り仕切る判事と同名のセルジオ・モロ氏が出馬したが、名前の効果もなく、175票しか取れなかった。同州サンジョゼ・ドス・ピニャイスでも、同名の候補が僅か94票で落選した。
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 このところ、サンパウロ市内で「フォーラ(やめろ)、テメル」「ゴルピスタ」などと殴り書きをした落書が様々なところに拡大する傾向が起き、問題になっているという。しかもそれが、公共の目立つところなどで散見されるようになっている。政治への不満を叫ぶのは市民の権利だが、器物破損の罪を起こし、損害を与えるのはいかがなものか。抗議運動で有名になった謳い文句も、今回の市長選での左翼大敗で沈静されそうな気もするが。
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 市長選明けの3日に行われたサッカーの全国選手権で、首位パルメイラスは敵地レシフェでの対サンタクルス戦で苦しみながらも3―2で勝利した。これで勝ち点を57とし、今節引き分けに終わったフラメンゴとの勝ち点差は3に広がった。次節は、ガブリエル・ジェズスが再びセレソン召集で不在となるが、なんとか乗り切りたいところだ。