米国が野球指導者を招待=北東伯から日系9人が訪米

プログラムに参加し、「青少年への普及に努めたい」と話した水島さん

プログラムに参加し、「青少年への普及に努めたい」と話した水島さん

 在ベレン米国領事館の支援を受け、米国務省主催の『青少年野球育成プログラム ブラジル一カ国プロジェクト』が、先月18日から10日間、米国で行われ、北東伯各州から文協の野球指導者ら9人が招待された。
 日系人が多く居住するサンパウロ州やパラナ州と比較して、ほとんど野球が浸透していない北東の各州。だが現在は日系社会を基盤として、3年前には2つしか存在しなかった野球チームが、現在では8チームにまで育ってきているという。
 同プログラムは、大の野球好きという在ベレン米国領事の肝いりで実現。ワシントン、ニューヨーク、フロリダ3州を訪問し、アカデミーや学校でどのように野球が指導されているか、また、地域社会からどのような支援を受け、機能しているかを視察することが目的だ。
 サルバドール文化福祉協会の水島ロベルト・フジオ元会長(62、二世)は、「野球が身近なスポーツとして、青少年の間に根付いている。ブラジルとの文化の違いを感じた」と率直に印象を語る。
 北東部でも普及は活発になってきてはいるが、競技者は日系人の成人がほとんど。JICAの援助も視野に入れて、青少年への普及活動を検討しているといい、「野球経験のある親と連れ添って参加するケースがほとんど。多くの青少年に身近なスポーツになるように貢献していきたい」として今後の抱負を語った。