明治神宮献詠短歌大会=滝友梨香さんが特選受賞

 明治神宮献詠会明治記念綜合歌会による「第135回明治神宮献詠短歌大会」の入賞歌発表が、明治神宮参集殿で先月23日に行われた。当地から応募した滝友梨香さん(76、高知)が初参加で見事、特選を受賞した。例年3千首前後が寄せられ、最高位の「特選」には10人しか選ばれない。次が「入選」の20人、「佳作」が170人となっている。
 「帰化せよと 勧める人に 応へずに 夫(つま)は逝きたり 日本人で」という受賞作は、自らの経験をたたき台に1~2分ほどで出来上がったという。滝さんは「私に帰化を勧める人がいたが、日本国籍を捨てることは出来ないと応えなかった。夫も日本人として亡くなった。そのままの意味です」と説明した。
 出来上がった作品は渾身の一作だったが、特選賞の知らせを受けた時は驚いたそう。「宝くじのような賞だから」と静かに喜んだ。
 滝さんは日本の塔短歌会に所属し、自らも伯国の塔歌会を主宰。「文学少女の端くれだった」と語る滝さんを、短歌の世界に誘い込んだのは短歌集「一つの声」(小西薫著)だったという。
 今後の目標について、聖市内の短歌人の実力向上と自身の後継者育成を挙げた。「皆さん各々の短歌会に参加されていると思うが、色んな会に行くことで様々な表現を身につけられる」とし、会派を越えて実力を磨き合いたいと語った。
 なお過去、明治神宮の特選には、「春の大祭」奉祝献詠短歌大会で2007年に藤田朝寿さん、2008年に川上美枝さん、2012年に小濃芳子さんと富岡絹子さん。今回と同じ「秋の大祭」では2006年に原君子さん、2013年に筒井惇さんが選ばれている。

 

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 「第135回明治神宮献詠短歌大会」の特選賞を受賞したブラジル塔歌会主宰者の滝さん。短歌に対する姿勢も真剣そのもの。過去には、日本の塔歌会の前主宰者である永田和宏先生から送られてくる歌集を読み漁り表現法を学んだ。「永田先生から毎月たくさん届けられ、月に約1500首は読ませてもらっていた。今回の受賞もそのおかげでしょう」と振り返る姿からは、勉強熱心な一面が垣間見えた。