日本への理解広げるジャパン・ハウス=在サンパウロ日本国総領事 中前隆博

中前総領事

中前総領事

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 2015年6月に着任して以来、1年半の間様々な行事に出席し、また各地の日系団体を訪問させて頂き、多くの皆様の素晴らしい活動を拝見するとともに有意義なお話を聞かせて頂きました。
 日本人移住者とその御家族の皆様はブラジルの地で大変なご努力を重ね、勤勉、誠実といった日本人の美徳を実践し、次世代へと継いでこられました。そして今日、ブラジルの社会で大きな尊敬と確固たる信頼を獲得してこられていることに、一人の日本人として大変誇らしく思っており、心から敬意を表したいと思います。
 昨年はリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピック大会が開催され、大成功の内に閉幕しました。閉会式では五輪旗がリオから東京へしっかりと受け継がれ、また安倍総理大臣は閉会式における2020東京大会のプレゼンテーションに参画し、世界に対して同大会を素晴らしいものにしていくとの決意を示しました。
 さらに10月には、テメル大統領がブラジルの現役大統領として11年ぶりに日本を公式訪問され、天皇陛下と会見され、また、安倍総理大臣との間で日・ブラジル首脳会談を行いました。二国間の親善関係が一段と深まることが期待されます。
 さて、本年はサンパウロに「ジャパン・ハウス」が開設されます。これは世界のより多くの人々に対して、日本の魅力の諸相を「世界を豊かにする日本」として表現・発信することにより、日本への深い理解と共感の裾野を広げていくための海外拠点事業です。
 日本の強みは、圧倒的な独自性を持つ文化とものづくりであり、例えばテクノロジー、自然、建築、食、デザイン等に代表されます。このような日本の魅力をサンパウロで発信することにより、より深い理解と共感が得られることと思います。
 結びに、あらためて関係者の皆様に敬意を表するとともに、本年の皆様のご健勝と益々のご活躍を祈念致します。