横浜市議視察団10人が来伯=サントス市と連携強化目指す

視察団の皆さん(撮影・望月二郎)

視察団の皆さん(撮影・望月二郎)

 横浜市議会視察団(横山正人団長)は、15年に包括的連携協定を結んだサントス市庁舎訪問などを目的として、今月24日から27日にかけて、リオ、ブラジリア、サンパウロの3都市を視察した。

 ドイツ、ルーマニアを視察した後に来伯した一行は、リオ五輪跡地を視察して都市計画についての説明を受けたほか、ブラジリアでは佐藤悟全権大使と面会し、日系社会に関して問題意識の共有などを行った。

 サントス市庁舎では、サンドバル・ソアレス副市長と面会。横山団長=自民党横浜市支部連合会幹事長=は、「協定を締結してからまだ2年。まずは、親睦を深めることが大事だった」と訪問の意図を明かし、「港湾都市でもあり、産業貿易による交流もあるが、まずは市民の交流が必要」と強調する。

 姉妹都市提携のきっかけとなった中井貞夫元サントス市議が市のスポーツ局長を務めていることから、「スポーツを通じた市民交流が考えられないか」との話が挙がったと手応えを語り、「サントスは長崎と姉妹都市交流を結んでいる。情報を共有しながら、具体的な在り方を考えていきたい」とした。

 また、同日には神奈川県人会の歓迎会に出席。温かく迎えられたことに謝意を滲ませた一方で、「移民110周年に向けて、協力できれば」と前向きな姿勢を示した。

 菊地義治移民110周年実行委員長からは「ラーメンを通じた交流ができないか」との話があったと語り、「来日の際には、ラーメン博物館にご案内したい。また、横浜には世界最大規模の中華街もあるが、どのような交流が可能か考えていきたい」と展望した。