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《ブラジル》繰り返される報奨付供述と情報漏洩

 17日夜、グローボ局サイトとニュースが流したJBS社主の報奨付供述は、政・財・司法の各界に波紋を投げかけている▼最も素朴な疑問は、なぜ、最高裁が公開を認める前に供述内容が報じられたかだ。ラヴァ・ジャット作戦開始以来、報奨付供述、司法取引という言葉が頻繁に出てくるが、供述内容公開は司法取引成立後に裁判所が判断するはずなのに、特定の人物や政党を狙い打つかの如き、情報の部分的漏洩が何度起きた事か▼今回は、テメル大統領とジョエズレイ・バチスタ容疑者との会話の記録が漏れて大騒ぎになったが、大統領に関する供述が守秘義務に問われる事もなく報じられた訳や、グローボ局の情報入手経路、報道直前にJBSが大量のドルを購入して株を売った理由等、疑問点も多い。低金利の公的融資を湯水の如く使って急成長した同社に対する連警の摘発は12日。しかし、同容疑者は司法取引に関する書類に署名後、既に国外に出ており、捜査中の犯罪も不起訴処分とあれば、誰もが首を傾げたくなる▼今回の司法取引の責任者は検察庁だが、23日には停職中のアエシオ・ネーヴェス上議の姉のアンドレア・ネーヴェス氏とVeja誌のジャーナリストとの会話の盗聴記録(捜査内容と無関係)が公開されて、ジャーナリストが解雇となり、プライバシー侵害などで検察を訴える動きも出ている。国益となるべき司法取引や捜査、闇雲な正義感が、配慮のなさ故に無防備な市民に被害をもたらし、国の政治や経済も揺るがすなら、規制を設ける必要も生じかねない。上向き始めた経済の足踏みなどで、国民が二重、三重の苦渋を味わう事が起きないよう願いたい。(み)