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「日本移民の日」に寄せて=在サンパウロ日本国総領事 中前隆博

中前総領事

中前総領事

 「日本移民の日」を迎えるに際し、日本人のブラジル移住が109周年を迎えたことを、皆様方と共に喜び、心より祝意を表します。
 そして、祖国日本を離れブラジルに移住し、幾多の苦難を乗り越えた末に今日190万人とも言われる日系社会の繁栄へと繋がる道を切り開いてこられた先人の方々に対し、心からの敬意と追悼の意を捧げます。
 サンパウロに着任以来、サンパウロ州をはじめ、総領事館の管轄であるマット・グロッソ州、南マット・グロッソ州にある100カ所以上の移住地を訪問させていただきました。
 それぞれの移住地では、言葉では言い尽くせない苦闘、そしてそれらの困難を乗り越えられ今日の成功を築かれた歴史を直接伺うことができ、改めて109年という歴史の流れの中で連綿と続いて来た日系社会の歴史を、感慨を持って受け止めることが出来ました。このことは、私共総領事館が日々の業務を行うにあたって貴重な財産となっています。
 また、どの地域におかれても日本文化の伝承及び日系子弟への熱心な教育に取り組まれている様子に感動いたしました。これからの世代を担う若者たちが、日系人としての誇りを持って、日伯両国の社会で大いなる活躍をされることを願っています。
 昨年8月にリオデジャネイロで夏季オリンピック・パラリンピック大会が開催され、日本からも大勢の選手、応援団が参加されました。日系ブラジル人選手が相次いでメダルを獲得されたことも話題になりました。
 選手のサポートや応援などにも日系社会が一丸となって取り組み、日伯両国の思いは2020年の東京オリンピック・パラリンピックに引き継がれました。今後益々両国の交流が様々な分野で深まることを願っています。
 今年4月30日, サンパウロにおいて、海外における日本の新たな対外発信拠点、ジャパン・ハウス・サンパウロが、日系社会の皆様の御理解と協力を得つつ開館しました。当地はブラジルにおける経済・文化の中心地として、その役割と重要度は増してきております。
 世界で最初となる「ジャパン・ハウス」は、日本の伝統に裏打ちされた現代文化や先端を走る技術など、「世界を豊かにする日本」の姿を発信する大きな役割を担っています。今後とも日系社会の皆様の御支援をお願い申し上げます。
 来年迎える日本人移住110周年という大きな節目に向けて、私共も、皆様と一体となって取り組み、更なる日伯両国の相互理解を深めることを目指し、あらためて気持ちを引き締めてまいります。
 結びに、改めて先人のご遺徳を偲び、皆様方お一人おひとりのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げると共に、日系社会の益々のご発展を願い、挨拶とさせていただきます。

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