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東西南北

 12日のブラジルは、モロ判事の判決が出た直後から、ルーラ元大統領の話題一色となった。南米だと、アルゼンチンではビデラ氏、ペルーではフジモリ氏の前例があるが、ブラジルで元大統領が有罪判決を受けたのはこれが初めてだ。1930年にはワシントン・ルイス氏がジェツリオ・ヴァルガス氏によるクーデターで逮捕されたが、実刑には至らなかった。軍政下にはクビチェック、グラール両元大統領が収賄疑惑で捜査を受けたが、裁判までは行かなかったし、罷免されたコーロル元大統領やジウマ前大統領も有罪判決は受けていない。もっとも、現大統領のテメル氏とコーロル氏がラヴァ・ジャットで続く可能性はあるのだが。
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 ルーラ氏の実刑判決は、ブラジルで報じられた直後から世界中で一斉に報じられ、アルゼンチンやチリ、コロンビア、ベネズエラなどの南米の主要新聞のサイト版では、真昼間の報道でトップ扱いの大きな記事だった。また、欧州でも言葉が同じポルトガルをはじめ、スペイン、フランス、イギリスで大きく報じた。アメリカでも国際面での扱いではあったがかなり大きく扱われた。世界的にも他の裁判や2審など、目が離せないところだ。
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 ルーラ氏に関する報道の勢いがすごく、その直前まで注目が集まっていた、テメル大統領の収賄告発に関する憲政委員会の影がかなり薄くなってしまったが、ルーラ騒動の裏でしっかりと審議は進んでおり、委員や各党代表の下議らの見解表明は続いている。仮に今回、下院本会議でテメル氏の告発を受け入れる決定が出ればルーラ氏につぐ衝撃だが、果たして?

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