日本語教師を、一家を支える職業に

 「時代に合わせた対応を」と着任挨拶で語ったブラジル日本語センターの池本千草新事務局長。「対応」すべき一例として、日語教師の安月給問題を挙げた。
 昔からコロニアでは「日本語教師は安月給」とのイメージが強い。大学卒業資格が必要な正式な教職となった現在でも、高給取りになるのは難しい。それに対して、英語や仏・独・伊語などの外国語教師は、それ相当の給与を得ている人も多いと聞く。
 「日本語教師を、一家を支えられる職業にしたい」と語る池本さん。「そのために、授業料を払う父兄がその考え方を理解してほしい」との意見を述べた。
 言葉を学ぶだけでなく、その背景にある文化や考え方などが自然に身に付くのが日本語教育だといわれる。そんな学校に生徒が集まれば、一世の多くが悩んできた日本文化・精神の継承にも役立つはず。日語教育の価値を日系社会全体で考える時期に来ているようだ。(雪)