赤間学院が最後の同窓会=「皆で最後の締め括りを」

(左から)望月さん、水上さん

(左から)望月さん、水上さん

 財団法人「赤間学院」(石塚克興理事長)の旧洋裁学校、女学院時代の全校卒業生を対象に、〃最後の同窓会〃を9月23日正午から、サンパウロ市ヴィラ・クレメンチーノ区内の現ピオネイロ校(Av. Dr. Altino Arantes, 1098)で行う。
 赤間重次・みちへ夫妻が1933年に裁縫教授所として創立。裁縫技術や日語教育を含めて拡充し、日系子女の教育に努めてきた同校。女学院時代にはおよそ5千人を社会に送り出してきた。
 だが、現在では卒業生も超高齢化が進み、「これが最後の機会になる」という。来社した水上真由美さん、望月ツルエさんは、「子や孫にでも連れてきてもらい、何とか多くの人に顔を出して欲しい。赤間先生への感謝の気持ちを持って、皆で最後の締め括りをしましょう」と来場を呼びかけている。
 同窓会には、同校で教師を務めていた山崎スミエさん(旧姓・西)も参加するという。参加費は、お弁当代のみ。
 問合せは、水上さん(11・5523・5050)、望月さん(11・3209・4797)まで。

 

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 戦時中、第3アリアンサ移住地から汽車を乗り継ぎ、丸一日がかりでサンパウロに出てきて、赤間学院で日語を学んでいたという水上さん。日語を学ぶときは、学生寮の一室に生徒が集り、皆で教科書を持って密かに勉強をしていたとか。学校内に視学官やブラジル人警官が入ってくるときには、非常ベルが鳴り、生徒たちはベッドの下に教科書やノートを隠し、裁縫教室へ移動して、裁縫を学んだふりをしたのだとか。同窓会では、そんな戦時下の逸話がたくさん聞けるかも。