リオ市北部で再度の治安作戦=3軍兵士や警察が出動し

 リオ市北部7地区で21日、3軍の兵士や各種警察が協力しての国家治安作戦が再度行われ、陸軍兵士1人を含む40人が逮捕された。
 今回の作戦の対象地区は、ジャカレジーニョ、アレモン、マンデラ、マンギーニョ、バンデイラ・ドイス、パルケ・アララ、コンドミニオ・モラール・カリオカの7地区だ。
 朝から展開された作戦には、市警や軍警の他、陸・海・空の3軍兵士と連邦警察、連邦道路警察、国家治安維持部隊(フォルサ・ナシオナル・デ・セグランサ・プブリカ、FN)、国家諜報部隊が参加した。
 作戦は、先日のニテロイ同様、軍の兵士達が対象地区を囲むと、それ以外のエージェントが地区の内部に入るという形で行われた。7地区の上空は民間機の航行が制限されたが、市内2カ所の国際空港は通常通り運行された。
 この作戦には、市民からの通報を受け付ける「デスキ・デヌンシア」の担当者も参加し、通報をリアルタイムで各部隊の責任者に伝えた。
 警察は午前中、26人が警察に連行されたが、最終的には、麻薬密売者らに治安計画に関する情報を流していた疑いのある陸軍兵1人を含む18人が逮捕されたと発表していたが、午後5時現在の数字では、現行犯12人を含む40人が逮捕されたという。
 午後5時までに押収された麻薬は、大麻300キロにコカイン10キロ、使用が制限されているタイプの拳銃5丁、拳銃を機関銃のように使う事ができるアダプターや銃弾、自家製の手榴弾2個、包装済みの麻薬や包装用の資材、秤なども押収されたという。また、バンデイラ・ドイスのファヴェーラでは、どこかで盗んだ大量の食料品(トラック2台分)が押収された。
 密売者に情報を流していたとの疑いがもたれたのは19歳の陸軍兵で、朝一番に麻薬撲滅署の担当者により、身柄を拘束された。
 警察は、ジャカレー地区で未明に盗聴を行っていたが、午前3時頃、朝一番にオペレーションが行われる予定である事を犯罪者達がキャッチしていた事をうかがわせる、「分散しよう」との言葉が聞き取れたという。
 警察と犯罪者の銃撃戦が頻繁に繰り返され、ここ10日間で7人が死亡したジャカレジーニョのファヴェーラでは、外に出るのを恐れた住民が、食料を買いためているという。
 今回の作戦では、午前中だけで2万2548人の生徒、午後まで含めると計2万6975人の生徒が授業を受けられなくなったという。今回のオペレーションのために休校となった学校は31。保育所11カ所と児童開発室12カ所も授業を行う事ができなくなった。
 リオ市の市立校では、今年前期の107日間の内、全ての学校で普通に授業を行う事が出来たのは8日間だけだった。銃撃戦などで休校となった学校は381校に上り、計13万1千人の生徒に影響が出ている。(21日付G1サイトより)