《ブラジル》アマゾナス州知事補選=元職メンデス氏4度目当選=任期は来年の12月末まで

 【既報関連】アマゾナス州で27日、買票疑惑で失職したジョゼ・メロ前知事(社会秩序共和党・Pros)と同副知事の後任を決める、知事補欠選挙の決選投票が行われた。
 補欠選は、共に元職のアマゾニーノ・メンデス氏(77歳、民主労働党・PDT)と、エドゥアルド・ブラガ氏(56歳、民主運動党・PMDB)氏によって争われ、有効投票の59・26%を獲得したアマゾニーノ・メンデス氏が、40・74%のブラガ氏を破り、通算4期目の当選を果たしたと28日付現地紙各紙が報じた。
 決選投票に臨んだ2人は各々、アマゾニーノ氏が3期、ブラガ氏が2期、知事職を務めており、アマゾナス州政界の長老対決とも言える組み合わせだった。
 90年代にはアマゾナス州都のマナウス市の市長、副市長を共に務めたこともあった2人だったが、選挙戦ではお互いを激しく批判しあった。
 選挙は棄権、無効、白票が目立ち、それら全てを合わせると、有権者の49・64%がどちらにも投票しなかった。
 メンデス氏は、当選確実の報を受けての第一声で、「白票、無効、棄権した有権者の皆さんは、行く先が定まらない国、州行政への警告の声をあげたものと私は受け止めている」と語った。
 「棄権、無効、白票の増加は近年よく見られている傾向。有権者は政治への関心、信頼を失い、投票する意欲を持てないでいる。投票した人たちも、義務だから仕方なくといった人が多い」と分析する政治学者もいる。
 メンデス氏は1987年から90年までと、1995年から2002年までの3期、アマゾナス州知事を務めた後、09年から12年末まで州都マナウス市長を務めて以来、4年8カ月ぶりの公職復帰となる。
 就任式は10月2日に行われる見込みだが、最終的な日程は同州議会の決定を待って決まる。任期は来年末までの1年3カ月ほどとなる。