米大統領選でブラジル人の写真盗用=ロシア軍諜報部が情報公開に利用か

 16年に行われた米国大統領選で、ヒラリー・クリントン候補の邪魔をするために、サンパウロ州在住者の写真が盗用されていた事がわかった。
 写真を盗用されたのはサンパウロ州ジュンジアイ市在住のシャルレス・ダヴィ・コスタクルタさんだ。コスタクルスさんと娘の写真が使われていたのは、ペンシルヴァニア州在住の米国人という肩書きで開設された、メウヴィン・レディックという人物のフェイスブック上のアカウントだ。このアカウントでは、ヒラリー氏のキャンペーン支援者で富豪のジョージ・ソロス氏のメールにアクセスしたハッカーが、メールの内容を暴露したりしていたという。
 フェイスブックやツイッターに、民主党のヒラリー候補を妨害し、共和党のトランプ候補を支援する内容の偽情報を流していたアカウントがある事は、7日付のニューヨークタイムス紙で公表され、背後にはロシア軍の諜報部がいるとの見方も明らかにされた。
 コスタクルスさんによると、コスタクルスさんと娘の写真は2014年に撮影したもので、フェイスブックに掲載したものが盗用されたという。
 コスタクルスさんは政治は余り好きではないとした上で、フェイスブックユーザーは20億人もいるのに、なぜ、自分の写真が使われたかといぶかりつつ、個人的なコンタクトを取るために使っているフェイスブックやツイッターが、誰からでもアクセスされる事の怖さも指摘する。だが、この件で訴訟を起こしたりするつもりはないという。(13日付G1サイトなどより)