《ブラジル》麻薬密売人が、殺人事件の疑惑人物にリンチ?=2人の3歳少女殺害巡り

 【既報関連】サンパウロ市東部サンミゲル・パウリスタで起きた3歳の少女2人の殺害事件を巡り、地元では住民があやしいと判断した人物にリンチが加えられるなど、混乱が生じていると、17日付現地紙が報じている。

 ベアトリス・モレイラ・ドス・サントスちゃんとアドリエリ・メル・セヴェーロ・ポルトちゃんの2人は、9月24日から行方不明になっていたが、今月12日に、自宅から150メートルほどの空き地に放置された車の中から、腐乱死体となって発見された。

 このショッキングな事件を解決しようと住人たちは動いたが、15日、彼らがあやしいとみた男性2人が、麻薬密売者からリンチに遭う事件が起き、匿名通報を受けた警察が、16日に2人を保護した。

 この2人のうち、1人は強姦罪の前科がある。もう1人は、殺された2人の少女と面識があり、片方の母親は娘を連れてその男性の家を訪れたこともあったという。

 2人の少女は衣類から身元が確認されたが、死因などは調査中だ。地元住民は少女たちが強姦された可能性もあると見ており、強姦の前歴がある男性への疑惑が生じたと思われるが、子供たちが車に入った後に出られなくなった可能性もある。

 保護された男性2人はリンチ中も「無罪だ」といい続けたといい、警察でも無罪を主張。警察はDNA鑑定で正式な身元確認を行うと共に、死因や強姦の事実の有無などを調ベている最中で、16日も、2人への容疑を固めて逮捕という事態は起きなかった。