(サンパウロ市地下鉄=2号線コンソラソン駅から4号線パウリスタ駅までのトンネル増設=連絡通路の大混雑緩和へ

 サンパウロ州政府は、サンパウロ市の地下鉄2号線コンソラソン駅と4号線パウリスタ駅の連絡通路の混雑解消を図るため、新しいトンネルを造る意向だ。8日付の現地紙によると、同州地下鉄は先週、関心のある企業は新しいトンネルのプロジェクトを提出するよう、官報で呼びかけている。
 コンソラソン駅とパウリスタ駅は通路で繋がる連結駅で、コンソラソン駅前は市内最大の繁華街であるパウリスタ大通りの中でも最も人通りが多いため、通路の利用者も当初の予想を上回るほど多い。
 この2駅は171・6メートルに及ぶ連絡通路で結ばれており、朝、夕のピーク時には2万2500人が利用するため、2011年の4号線開通時から、通路の大混雑振りが問題とされてきた。ピーク時には混雑で思うように歩けなくなるトンネルは、「ペンギンのトンネル」というあだ名までついている。
 地下鉄側は、2018年に地下鉄5号線が延長され、1号線や2号線に連結するようになれば、このトンネルの混在は緩和されるというが、試算では、2030年には、ピーク時のトンネル利用者は3万4千人になると見られている。
 地下鉄公社の説明によると、それを緩和するために新たなトンネルを増設する意向だ。トンネル増設資金は、4号線の事業用に世界銀行から融資された4億レアルの中でまかなわれる。
 プロジェクトの提出期間は17日までとされているが、現時点では、入札の時期や工期、工事費などの詳細は何一つ明らかにされていない。