サンパウロ大都市圏=マイリポランで90頭のサルの死体=22頭で黄熱病感染を確認

 サンパウロ大都市圏のマイリポラン市では、今年に入ってから90頭のサルの死体が見つかっており、その内の22頭が黄熱病に感染していた事が確認された。
 マイリポラン市は大西洋岸森林地帯の中に位置し、住民の多くは日頃から、森の木立の中からサルの声を聞いたり、姿を見たりしていたが、最近は住民達もサルの声を聞かなくなったという。
 死体で見つかったサルの内、22頭が黄熱病に感染していた事と同時に、9頭は黄熱病には感染していない事が明らかにされたが、9頭は感染の有無を確認できなかった。また、現在検査中の死体も50ある。
 同市保健局によると、市内では市街地型の黄熱病患者は出ておらず、住民の75%は既に予防接種を受けたという。市役所ではこの週末を利用して、残りの住民への予防接種を進める意向だ。
 サンパウロ州保健局が11月10日に発表した統計によると、同州の内陸部では、黄熱病患者が23人確認されており、その内の10人が死亡したという。州全体で発見されたサルの死体は、カンピーナス市での283を筆頭に、298に上っている。
 サンパウロ市内では、北部のオルト・フロレスタル公園や東部のチエテ環境公園などでサルの死体が見つかっており、黄熱病への感染も確認されたため、北部の公園15カ所と東部のチエテ環境公園の計16カ所が閉鎖されている。これらの公園は来年の1月から再開される予定だが、入園者は、予防接種を受けている人か、防虫スプレーなどを使っている人に限定される。(1日付アジェンシア・ブラジルより)