女優エヴァ・トドール死去=半世紀超に渡りテレビで活躍

 ブラジル最高齢の女優、エヴァ・トドールが10日、肺炎により、リオの自宅で死去した。98歳だった。11日付現地紙が報じている。
 1919年11月にハンガリーで生まれたエヴァは、第一次世界大戦後の1929年にブラジルに移住。才能の芽生えは早く、母国でもバレリーナとして舞台に立った経験がある。ブラジルでは、リオ市の市立劇場でクラシックダンスの教育を受け、サンパウロ市市立劇場でのプログラムにも出場した。
 その後は舞台女優として活動しはじめ、主に喜劇で才能を発揮した。だが、1958年に夫を失うと、活動が一時途絶えた。
 映画界デビューは1960年の「オス・ドイス・ラドロンエス」で、翌61年にはトゥピ局と契約、テレビ女優としての活動がはじまった。
 その後は、グローボ局に移籍。テレビ女優としての実質デビューは1977年で、グローボ局初のカラー放送のノヴェーラ「ロコモーチヴァス」で主演をつとめた。
 80年代以降は、名老け役としてグローボ局のノヴェーラでの常連女優となり、「トップ・モデル」(89年)、「アメリカ」(05年)、「カミーニョ・ダス・インジアス」(09年)などのヒット作に出演。最後のノヴェーラは2012年に93歳で出演した「サウヴェ・ジョルジ」で、非常に息が長かった。
 近年はパーキンソン病とアルツハイマー病を併発し、体調を崩していた。