リオ=陸軍が犯罪集団から押収した武器の廃棄を行う=20日だけで2千丁の銃を破壊

犯罪組織から押収した武器をローラー車で破壊するブラジル陸軍(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

犯罪組織から押収した武器をローラー車で破壊するブラジル陸軍(Tânia Rêgo/Agência Brasil)

 ブラジル陸軍は20日、警察が犯罪組織から押収し、リオ州内の裁判所が保管していた、約2千の武器を破壊した。
 この日の不法銃器破壊により、今年リオ州で破壊された武器の総計は、種々の武器4万3255丁(個)、銃弾35万8475発となった。
 破壊された武器は、同州内の裁判所が陸軍に引き渡したものだ。引渡しは、ブラジル陸軍と国家法務審議会(CNJ・同審議会の議長は最高裁長官も務めるカルメン・ルシア氏)が11月21日に交わした協力協定の規定に基づいて行われた。
 第1軍区統制品監査部のトップを務めるアレッシャンドレ・デ・アルメイダ中佐によると、破壊された武器の約95%は犯罪活動に関係していたものだという。
 同中佐は、陸軍は、リオ州で破壊可能な違法な武器を全て除去するという、今年の目標を達したと述べ、司法当局との提携関係によって違法な武器が取り除かれれば、治安確保にも貢献することができると付け加えた。
 協定によると、CNJは、全国の裁判所と提携し、裁判などで使う必要がなくなった時点で、犯罪組織などから押収した銃器や弾薬を陸軍に送って、陸軍で利用したり廃棄したりするという形での協力体制を構築する責任を負う。
 これに対し、陸軍は、司法当局が保管する武器や弾薬を受け取る部署や部隊を決め、寄付または廃棄処分のプロセスを加速するための方策を定める責任を負う。
 今回の協定締結に基づき、年末までに軍に引き渡される武器は、約10万に上る見込みだ。今年の1~10月に破壊された武器の数は、17万丁(個)を超えている。
 CNJ議長で、最高裁長官でもあるカルメン・ルシア判事は、リオ市北部デオドーロ区で行われた武器の廃棄に立ち会ったが、その場では特に演説などをする事もなく、取材陣にも口を開かずに立ち去った。(20日付アジェンシア・ブラジルより)