ごあいさつ

新年明けましておめでとうございます=内閣総理大臣 安倍晋三

 

安倍首相(提供:内閣広報室)

安倍首相(提供:内閣広報室)

 ブラジルにお住まいの邦人、日系人の皆様、新年明けましておめでとうございます。皆様におかれては、健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年10月の総選挙の結果、国民の皆様の力強い信任を頂き、引き続き、内閣総理大臣の重責を担うこととなりました。新たな決意で、国民の皆様からの負託に応えていく所存です。
 1868年に日本人が初めて海外に移住してから今年で150年に当たります。この大きな節目にあたり、改めて、移住者の皆様が、大きな苦難を乗り越え、持ち前の勤勉さで現地社会に貢献し、その尊敬と信頼を受けられてきたことに、心からの敬意を表します。
 世界各地において皆様が築き上げてこられた信頼は、日本の誇りであり、日本とブラジルをつなぐ揺るぎない架け橋となっています。お住まいの邦人、日系人の皆様との絆を基盤に、将来に向けた連携をさらに深めてまいりたいと存じます。
 サンパウロでは、昨年4月、日本の魅力の新たな発信拠点としてジャパン・ハウスを開設し、来館者数が7か月で50万人を越えるなど、予想を上回るスタートを切りました。今後さらにロサンゼルスに展開してまいります。東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年に向け、皆様とともに日本の魅力発信や国際交流の深化のためさらに努力してまいりたいと思います。
 本年が、皆様お一人お一人にとって、実り多き素晴らしい年となりますよう、心から祈念し、新年を祝賀する御挨拶とさせていただきます。

年頭挨拶=外務大臣 河野太郎

河野大臣(提供:外務省)

河野大臣(提供:外務省)

 2018年の年頭に当たり,ブラジルにお住まいの邦人,日系人の皆様に謹んで新年の御挨拶を申し上げます。また,日本人ブラジル移住110周年に際し心からお祝いを申し上げます。
 北朝鮮問題を始め,国際秩序を揺るがす様々な外交課題に直面する中,私が,外務大臣として特に6つの重点分野を中心に取り組んでおります。
 第一に,日米同盟を一層強化するとともに,同盟国・友好国のネットワーク化を進めること,第二に,近隣諸国との協力関係を強化すること,第三に,日本が自由貿易の旗振り役を果たすこと,第四に,軍縮・不拡散,開発,環境・気候変動対策,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進,女性の活躍推進,人権といった地球規模課題に取り組むこと,第五に,中東の平和と安定への貢献を強化すること,第六に,世界の活力の中核であるインド太平洋地域の法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序を維持・強化し,国際公共財とすべく,「自由で開かれたインド太平洋戦略」を推進することです。
 国際秩序の変動期にあって,日本は「フォロワー」であってはなりません。国際社会の激しい変動に機敏に反応し,世界に平和と繁栄をもたらすべく,日本こそが「道しるべ」になるべきとの信念の下,今後も,外交課題に取り組んでまいります。
引き続き,皆様方のお力添えを賜りたく存じます。
 日本とブラジルは戦略的グローバル・パートナーとして緊密な協力関係を有しています。その両国の友好の架け橋として活躍されているのが日系社会の皆様です。ブラジルにおいて日頃から日本文化を普及し,日本への信頼を高めていただいている皆様の御尽力に感謝申し上げます。
 昨年5月には,外務大臣の下に設けられた「中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会」の報告書が提出されました。2000年の「海外移住審議会意見」以来17年ぶりの日系社会に関する政府に対する提言となります。その報告書の中でも,中南米日系社会の世代を跨いだ発展には,今後も日本から中南米日系社会に様々な情報を発信していくことが重要であると述べられています。
今後も,現地邦字紙を始めとして,様々な形で日本から情報を発信し,皆様との連携強化にしっかりと取り組んでまいります。
 日本とブラジルとの深い絆を紡いでこられたのは,ブラジルにお住まいの邦人,日系人の皆様が長年にわたり本当に苦労され,現地社会で深い信頼を得られたことの賜であり,心から感謝申し上げます。また,こうした日本人,日系人の皆様の歴史をもっと広く国民に知っていただきたいと考えています。
 最後に,皆様の御多幸を心から祈念いたします。

日ブラジル関係の一層の発展に向けて=駐ブラジル日本国特命全権大使 山田彰

山田大使

山田大使

 新年明けましておめでとうございます。
 皆さんは2018年を如何お迎えでしょうか。私は年男として気を引き締めて新しい年の始まりに臨んでいます。
 私は大学生の時(1976年)初めてブラジルを訪問し、また外務省入省以来、数多くの機会にブラジル、中南米に関わる仕事をしてきました。2014年の安倍総理のブラジル訪問の際は中南米局長として同行しました。その際両国首脳は「戦略的グローバル・パートナーシップ」の構築を打ち出し、また、安倍総理は日本の対中南米政策について「JUNTOS!」をキーワードとしたスピーチを行いました。
 そして、2017年8月に駐ブラジル日本国大使として着任して以来、私は、ブラジリアでの任務を開始すると共に、サンパウロ市・クリチバ市、またサンパウロ州ノロエステ地方に出張し、各地で日系社会の多くの方々に温かく迎えていただきました。関係者の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。こうして日本にとって非常に大切な友好国であるブラジルで任務を始められたことを、大変嬉しく思っています。
 日本とブラジルは、基本的価値と原則を共有する重要なパートナーです。また、両国の間には、伝統的友好協力関係と日系社会を通じた「特別な人的絆」が存在し、さらなる関係発展へのポテンシャルを持っています。「戦略的グローバル・パートナーシップ」の下、共に国際社会において大きな責任をもつ国として、政治、経済・ビジネス、人的交流、文化、学術、スポーツなど、様々な分野で協力関係を一段と推進するべく、引き続き積極的に取り組んで行きます。
 また、本年は日本人ブラジル移住110周年です。この記念すべき年が、日系社会の一層の発展と日ブラジル関係の更なる飛躍の年となるよう、また、より多くの方々に日本の魅力をお伝えできるよう、私も微力を尽くす所存です。若い世代を含む多くの方々の協力を頂きながら、両国の絆を一段と深めて行きたいと思います。
 「Juntos!」、共に力を合わせて、日本とブラジルの友好関係を前進させていきましょう。
 本年も皆様の益々のご健勝をお祈りいたします。

新年のご挨拶=在サンパウロ日本国総領事 野口泰

野口総領事

野口総領事

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。本年も宜しくお願い申し上げます。
 早いもので私がサンパウロに着任してから2カ月半が過ぎました。
 着任以来、日系社会の皆様方には熱くお迎えをしていただき誠にありがとうございます。それほど私に対する期待が高いということかと理解しております。微力ながら日系社会の発展のために頑張っていきたいと思っておりますので宜しくお願いします。
 日系社会のブラジルでの存在感、ブラジル社会への貢献は着任前も色々とお聞きはしていましたが、私の想像をはるかに超えるものでした。農業、医療、教育、経済、軍、警察、芸術、スポーツ等日系人の方々の活躍の範囲は幅広く、長い歴史があり、奥が深いものであると実感しております。改めて皆様方の貢献に敬意を表したいと思います。また、母県との絆を大切にされつつ、次の世代にバトンタッチされようとされている姿にも感銘を受けているところであります。
 昨年は5月にジャパン・ハウスがオープンし、当初の想定をはるかに超える入場者数に恵まれました。これも、日系人の方々が長年にわたって培って来られた日本に対する信頼があってこそこのような多くの方々の来場につながっているのではないかと思います。
 昨年10月28日には、日系人の若い方々が中心となって企画したリベルダージ地区の大掃除に参加させていただきました。多くの方々の参加をいただき、日本人の精神文化を代表するとも言われる大掃除を実施することにより、ブラジル国内で日本をPRできたのではないかと考えます。これによりリベルダージの治安の改善にもつながればと期待しています。若い日系人の方々のこうした取り組みを本当に心強く思っているところです。
 ご高齢の方々も負けてはいません。私も日系ゴルフ大会やマレットゴルフの表彰式に出席させていただきましたが、多くの高齢の方が参加しておられ元気で楽しんでおられるお姿を見て嬉しく思ったところです。そのほか、カラオケ大会や健康体操などでも大変ご活躍されているとお聞きしています。
 今年は日本人移住110周年の記念すべき年です。これまでの日系人の方々が取り組まれてきた貢献を振り返りつつ、日系社会の更なる発展を目指し未来志向のお祝いとなることを期待しており、可能な限り日系社会の方々のご要望にお応えできればと思っております。
 結びに、改めて関係者の皆様に敬意を表するとともに、本年の皆様のご健勝と益々のご活躍を祈念いたします。