北原吟子さんに続き、弟・春正さん(68、熊本県)に話を聞いた。一家はスザノで2カ月ほど過ごした後に、イタペセリーカに転住。そこでは野菜作りを営んでいた。 春正さんは「当時はトラクターもなく、鍬で畑を耕した。トマトを袋詰めにしては町の市場まで持っていった。言葉が何も分からず、欲しいものを指差して、ガイジンと物々交換したんです。 ...
続きを読む »2018年10月25日の記事一覧
■ひとマチ点描■今上陛下が訪問された記念碑
セアーザ内の庭園に高さ3メートルほどの立派な石碑が建つ。開場した翌年の1967年、当時皇太子だった今上陛下のご訪問に併せて建立された記念碑だ。 労働組合の事務局長を務めた井上久弘さんは、その場面に立ち会っていた。「雨が降っているからと、随員が陛下の後ろから傘をさしていた。だが、陛下はわずかな雨と気になさらず、むしろ傘を閉じて ...
続きを読む »■今週末の催し
27日(土曜日) 名画友の会映画鑑賞会、昼12時半、熟連(Rua Dr. Siqueira Campos, 134, Liberdade) ◎ 郡星第4号合評会、午後2時、ブラジル沖縄県人会2階会議室(Rua Tomas de Lima, 72, Liberdade) ◎ 御先祖合同供養並びに灯篭流し ...
続きを読む »外間グースさん、単独公演4日に
アルゼンチン沖縄県系三世の外間グースさんによる単独公演「ライブ・イン・ブラジル」が、来月4日午後7時半から、市内のUMC劇場(Av. Imperatriz Leopoldina, 550)で開催される。入場料60レ。60歳以上は半額。 15年に沖縄県北中城村で3カ月研修し、そこでの出会いをきっかけに16年に日本デビュー。ブラ ...
続きを読む »自分史=私のシベリア抑留記=谷口 範之=(67)
「先程の質問にたいしては、資料がなくて答えられない。しかし増産態勢にあることは確実である。明日要求にあった鉛筆とノートを用意する」 上級将校は鮮やかな日本語で説明し、私に向かって微笑して去った。翌日、一本を三分の一に切った鉛筆と、ザラ紙半分が各自に支給された。 あの時深い考えがあって質問したわけではなかった。国民の需要を満た ...
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