リオ・グランデ・ド・ノルテ州=知事が非常事態宣言を発令=警察ストによる治安悪化が原因

 【既報関連】リオ・グランデ・ド・ノルテ州のロビンソン・ファリア知事(社会民主党・PSD)が6日、同州に治安悪化に伴う非常事態宣言を発令したと、6、7日付現地紙・サイトが報じた。
 6日付同州政府官報には、昨年末(12月19日)から続く軍警や市警のストが州の治安を悪化させ、人々に混乱をもたらしたために同宣言を出したとある。
 宣言発令の理由として、同州はまた、警察のストにより、暴力事件の発生件数が上昇している事をあげた。
 同宣言は州知事に、公開入札を待つことなく、必要な契約を行う権利を与え、さらに公共保安強化のために必要な物資や職員の動員を可能にする。この宣言の有効期限は発令後180日間だ。
 12月29日からはブラジル軍が治安維持のために同州に入っているが、市民の不安は解消されていない。同州では、警察がストを起こしてからの15日間だけで106人が殺された。この数は1年前の同じ時期の78人を35%も上回る。
 12月31日には同州連邦地裁が、ストの責任者を逮捕するよう判決を下した。市警は1月2日の総会でスト(人員を減らしての交代業務)継続を決めたが、軍警指揮官は同日、司法の決定に従い、リオ・グランデ・ド・ノルテ州都ナタール市都市圏では42台のパトカーがパトロールに戻ったと発表した。