USP日本庭園、整備進む=110周年で皇族ご訪問を熱望

現在の庭園の様子

現在の庭園の様子

 ブラジル・ニッポン移住者協会(杓田美代子会長)はサンパウロ州立総合大学(USP)構内にある日本庭園の整備を進めている。同庭園は、1967年に初来伯した皇太子同妃両殿下(現、今上天皇皇后両陛下)のご臨席のもとで開園。同協会は今年6月に庭木の剪定、池の修復作業を終える予定だ。移民110周年式典で皇族がご来伯される場合、同庭園へのご訪問にも期待が寄せられている。
 同庭園は故下元健吉氏が初代会長を務めたサンパウロ花卉園芸同好会が造園。戦後移住50周年の2003年に大規模な手入れが行われたが、管理が行き届いておらず荒廃が進んでいた。
 ブラジル・ニッポン移住者協会は、昨年が開園50周年であったことから同庭園の整備を開始。昨年12月5日には、コチア青年連絡協議会(前田進会長)の役員らが同庭園を視察に訪れた。
 コチア青年は、コチア産業組合創立者のひとりである下元氏の意思を引き継ぎ、資金援助を行っている。また、同庭園に設置する棟門を寄贈する予定だ。
 杓田会長は「コチア青年、宮坂財団をはじめ、多くの方々からの浄財のご寄付を頂いた」と感謝の意を示し、「来年、皇族のご来伯が実現したら、是非USPへの再贈呈のテープカットをして頂ければ」と熱望した。