南青協新年会=2人目の受勲者輩出に歓喜=菊地氏「青年隊あってこそ」

再会に笑みを浮かべた出席者

再会に笑みを浮かべた出席者

 南米産業開発青年隊協会(南青協、渡辺進会長)は、「2018年度定期総会」及び「新年宴会」を14日、サンパウロ市の山形県人会館で開催し、元青年隊員やその家族を含む約30人が出席し、新年の門出を祝った。
 新天地に夢を追い、国家建設に燃えた第一次隊員がブラジルの地を踏んでから60余年。先立った仲間に一分間の黙祷を捧げた後、渡辺会長は「昨年も例年行事を無事に終えることができた。南青協も厳しいところではあるが、楽しく明るくやっていきたい」と挨拶した。
 昨年の事業報告、決算報告が行われた後、今年度の事業計画案並びに会費について審議、承認された。
 続いて、昨年度の秋の叙勲で、旭日双光章の名誉に浴した青年隊出身で、ブラジル日本移民110周年祭典委員会の実行委員長を務める菊地義治さんに記念品が贈呈された。
 4期生の曽我義成さんは「わずか300余名の同志だが、まさに少数精鋭部隊の集まり。こうして頑張ってきた仲間達を大いに誇りに思う」として、05年春の叙勲で旭日双光章の名誉に浴した故・菅原和司さんに続く、2人目の受勲者輩出に喜びを表わした。
 青年隊東北中央隊では菅原さんは菊地さんの先輩だったといい、「12年後の今日、菅原先輩の意思を継ぎ、頑張って来られたことに対し、青年隊として同じ釜飯を食ったものとして感慨無量だ」と祝辞を寄せた。
 菊地さんは「まだまだ未熟で、もっと評価されるべき大先輩方がここにはたくさんいる。青年隊あってこその私。一人では何もできなかった」と謙虚に語った。
 また、移民110周年について語った菊地さんは「ドウラードスで苦労をした青年隊員が、独自の功績を築いてきたように夢は実現するもの」として、「国士舘再開発もまさかできるとは誰も思っていなかった。だが、夢でなく現実の話になってきた」と語った。
 「日系社会が力を合わせていけば、3、4世の時代になっても、日伯交流が進み、日系社会は活性化してゆく」として、移民二百周年を見据えた〃夢〃を語ると、温かな拍手が向けられた。
 最後に、産業開発青年隊歌を皆で斉唱した後、乾杯を上げると宴会の席に。元隊員はピラルクー料理に舌鼓しつつ、隊員時代の話に花を咲かせ、旧交を温めた。