リオ市南部=巨大スラムでまた銃撃戦=軍警1人死亡、負傷者5人

ロッシーニャでの麻薬組織と警察の戦いはなかなか終わらない(参考画像・Vladimir Platonow/Agencia Brasil)

ロッシーニャでの麻薬組織と警察の戦いはなかなか終わらない(参考画像・Vladimir Platonow/Agencia Brasil)

 リオ市南部の巨大ファヴェーラ(スラム)ロッシーニャで25日、警察と麻薬密売組織との間で銃撃戦が発生し、住民を含む5人が負傷、軍警のチアゴ・シャヴィス氏が命を落としたと、25、26日付現地紙・サイトが報じた。
 25日の午前6時より、リオ市軍警はロッシーニャ沈静化作戦を決行。麻薬組織との銃撃戦に発展した。
 銃撃戦は激しさを増し、現場周辺の軍警平和維持駐留部隊(UPP)本部の窓ガラスにも着弾するほどだった。銃撃戦で軍警大隊隊員1人と麻薬組織構成員3人、地元住民1人が負傷し、チアゴ氏は死亡した。
 ロッシーニャでの銃撃戦発生後、隣接するファヴェーラのヴィジガルでは、ロッシーニャに同調する麻薬組織構成員たちが、同地域を通るニーマイヤー大通りでバスに火をつけ、通行を止めた。同大通り近くには高級ホテル、シェラトンもあるが、バスに火がつけられたのは、まさにそのシェラトン付近だった。
 銃撃戦はヴィジガルにも波及し、軍警大隊とヴィジガルのUPPに詰めていた警察が、麻薬組織と相対した。
 この日の午後、リオ市軍警のエンリケ・ピレス大佐は、「怪我人は出たが、ロッシーニャ鎮静化作戦は想定の範囲内で進行した」と語った。
 リオ州軍警特別作戦部隊隊長のマルセロ・ノゲイラ大佐も、「ロッシーニャやヴィジガル地域に平和と安定をもたらすまで我々は一歩も引かない」と語った。