大耳小耳

 昨年10月に東京で開催された『第58回海外日系人大会報告書』を見ていたら、田中克之海外日系人協会理事長の興味深い挨拶をみつけた。いわく《日系人の活躍の舞台は地理的に拡大し、またその世代交代も進んでおります。そのよい例が今年のノーベル文学賞を受賞されたイギリスの作家、カズオ・イシグロさんです。一般の日本人には、英国と日系人とはイメージ的になかなか結びつかないですが、同氏はれっきとして日系二世です》とこと。言われてみればその通りだが、あまりに立派過ぎて「日系人」だと認識されていなかった部分も。ならば日系初のノーベル賞。ちなみにブラジル国籍者で同賞受賞者は皆無。「ブラジル人」よりも先に「日系人」が受賞したことになる。ブラジル初のノーベル賞受賞者が、日系人だとスゴイのだが。