カーニバル=ペルーシに日本人50人出場=「本当に奇跡」ハラハラ越え活躍

葛西さん

葛西さん

 日本人約50人が加わったサンバチーム「ペルーシェ」(スペシャル・グループ)は10日(土)未明、サンパウロ市カーニバル会場アニェンビーを堂々と行進した。
 サンパウロ・サンバチーム連合会(UESP)主催『2018年度ハイーニャ(女王)・コンテスト』で1月末、特別賞アグーリャ・デ・オウロを受けたサンバ講師の葛西叙江さん(45)も同チームでディスタッキとして出場。「本当に今回ばかりは、もうダメだと思いました」と生々しく当日の様子を伝えた。
 どこのチームでも衣装の受け渡しが毎年問題になりがちだが、とくにひどかったようだ。いわく「チームと正式な契約書を交わし、最低でも1週間前までには衣装を届けることになっていたのです。ですが本番前のドタバタで、当日3時間前に50人分の、だいたいの衣装がクアドラ(チーム会館)に着き、そこで受け取ることになってしまいました。しかもアブリアーラス(連の最初の踊り子)で出る日本人のカベッサ(頭の飾り)が9個足りません。スタート地点に入る3分前にそれが届き、一般アーラ(連)の首の飾りも1分前に届きました」とのこと。
 「山車の22名は半数がスタート直前に山車に乗り、半数は私とともにもうパレードが始まってから待機場所に着いて、なんとか全員参加することができました」と胸をなでおろす。最終的に全部そろったのは本番開始直後、「本当に奇跡かと思いました」と締めくくった。ペルーシェは残念ながら下から2番目となり、降格決定した。
 リオのサンバチーム「モシダージ・パドレ・ミゲウ」にパシスタとして出場した斎藤真由美さんは、「神戸のソウナッセンチというサンバチーム所属しています。そこで南原紀子先生から素晴らしい指導を受け、メンバーの支えのおかげで出られた。リオのチームの皆さんもとても親切。皆さんに助けられながら、今年もカーニバルに参加することができて感謝しています。来年も戻ってこられるよう頑張ります」と意気込んだ。

#gallery-1 { margin: auto; } #gallery-1 .gallery-item { float: left; margin-top: 10px; text-align: center; width: 33%; } #gallery-1 img { border: 2px solid #cfcfcf; } #gallery-1 .gallery-caption { margin-left: 0; } /* see gallery_shortcode() in wp-includes/media.php */

□関連コラム□大耳小耳

 今年のサンパウロ市カーニバルでは、珍しく審査員に日系人がいた。フェルナンド・ハシモトさんで、カンピーナス州立大学で音楽学を教える大学教授。出場者の枠を超えて、審査員などにも日系人の活躍の場が広がってきているようだ。