東西南北

 カーニバル期間中のリオ市の治安は散々だった。以前なら騒動が起こるのは、主に市の中心から離れた北部や西部のファヴェーラ周辺だったが、今年はイパネマやレブロン地区といった比較的安全だった南部の観光地でも集団強盗が頻発した。リオ州のペゾン知事も、「治安維持対策が甘かった」と自分で認めてしまうほど。犯罪者たちとの闘いは、カーニバルが終わっても続く。せめてこの反省を活かして欲しいところ。
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 サンパウロ市カーニバルで2連覇を達成したタツアペの成功の影には様々な工夫がある。パレード参加者は衣装代を払う必要がない代わりに衣装の返却が義務付けられ、エスコーラの金銭的負担を軽減していた。また、年会費80レアルを払い、一定回数練習に参加するだけで本番のパレードに参加できるようにすることで参加者の敷居を下げ、人材が集るようにもしている。タツアペに11年前から参加しているカッシア・ピニェイロさん(59)は「タツアペのイベントは家族の集まりよりも優先」と語るほど。その苦労、エスコーラへの愛が報われて何より。
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 14日は世界中のサッカーファンの注目が、欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦の、レアル・マドリード対PSGの一戦に集った。2億ユーロ以上の移籍金でPSGに加入したネイマールの活躍が期待されたが、不発に終わった。対するレアル・マドリードのクリスチアーノ・ロナウドは、2得点と貫禄を見せつけ、試合も3対1でレアル・マドリードが勝利した。パリに舞台を移しての第2試合で雪辱なるか?