黄熱病=遂にサンパウロ市でも死者を確認 市北部の森林地区で感染か

 黄熱病への恐怖が拡大する中、サンパウロ市では、新たな域内感染と3人の死者の発生が確認されたと、16日付現地紙が報じている。
 このことは、サンパウロ市保健局が16日に発表した報告で判明した。3人の死者はいずれも、山間部や森林地帯での感染を意味する野生型(シルヴェストレ)で、1942年以来、症例が途絶え、再発が恐れられている都市型(ウルバーノ)の感染ではなかった。
 3人は皆、市北部のマンダキの住人で、女性1人はトレメンベー、男性2人はオルト・フロレスタルと、カンタレイラ山系に属する森林地帯に頻繁に出入りしていた。
 サンパウロ市北部では、昨年10月に自然公園で黄熱病に感染した猿の死体が発見されて以来、公園を封鎖するなどの対策を採る一方で予防接種キャンペーンをはじめたが、遂に死者を記録した。市保健局では、北部の住民95%に予防接種を施すことを目標としてきたが、現時点ではまだ64%しか達成できていない。
 サンパウロ州での感染者は前の週と比べて8%増の202人となり、76人の死亡が確認されている。