世界汚職ランキング=ブラジルの清潔度は180カ国中96位=3年で17も順位を落とす

政治家や企業家の顔写真を掲げて、汚職反対デモを行う人々(Antonio Cruz/Agência Brasil)

政治家や企業家の顔写真を掲げて、汚職反対デモを行う人々(Antonio Cruz/Agência Brasil)

 国際的な非政府組織(NGO)トランスペアレンシー・インターナショナル(TI、本部ベルリン)が2017年の公的部門における汚職ランキングを発表した。ブラジルは調査対象180カ国中96位だった。
 このランキングは上位になるほど腐敗していないことを示す。2016年のブラジルの順位は79位だから、1年間で17も順位を落としたことになる。
 ブラジルの公権力はサウジアラビア、ブルキナファソ、スリランカ、ルアンダ、東ティモールよりも腐敗しており、コロンビア、インドネシア、パナマ、ペルー、タイ、ザンビアなどの国々と同じレベルだ。
 2017年のランキングで最も腐敗が少ないと評価されたのはニュージーランドで、2位以下にはデンマーク、フィンランド、ノルウェーが続く。反対に、最も腐敗しているとされた4カ国は、アフガニスタン(177位)、シリア(178位)、南スーダン(179位)、ソマリア(180位)だ。
 このランキングは、腐敗認識指数(CPI)を算出し、その数値の高い順に並べたものだ。ブラジルは2014年の69位以降、2017年までの3年間で96位まで順位を落とした。
 TIは、「ブラジルは汚職防止に構造的に取り組む事が出来なかった」と分析し、ブラジルの反汚職の取り組みは危機に瀕していると警告した。
 TIブラジル支部代表のブルーノ・ブランドン氏は、「ラヴァ・ジャット作戦に代表される、汚職摘発の大型捜査とその進展が、ブラジル内に、『汚職をすれば必ず報いを受ける』との期待を高めているが、昨年はブラジル政府内では、汚職問題への構造的な対応策の立案さえ満足に行われず、逆に権力を握る古い政治権力が反汚職の試みを妨害してばかりいた」と語っている。(21日付G1サイトより)