サンパウロ州が3月にベネズエラ難民受け入れへ=アマゾナス州と分担する

 連邦政府は21日、ロライマ州に流入したベネズエラ難民の内、530人を3月にサンパウロ州とアマゾナス州に振り分けると発表した。22日付現地紙が報じている。
 ベネズエラのマドゥーロ政権に失望し、国を飛び出して近隣のロライマ州に逃げ込んだベネズエラ難民は、州都のボア・ヴィスタだけで4万人ほどと推定されている。
 ベネズエラ人の多くはボア・ヴィスタや国境の町パカライマなどの難民収容施設や借家に住んでいるが、広場で野宿をしている人も相当数いる。
 エリゼウ・パジーリャ官房長官が発表したところによると、これらの難民を他の地域へ振り分ける作業は3月からはじまる。その手始めとして、ここ2週間の内に、サンパウロ州に350人、アマゾナス州に180人の、計530人が送られることが決まった。
 難民たちは専用の施設に迎えられ、そこであてがわれた仕事で生活していくことになるという。最初に送り出されるのは、手に職を持つ独身または単身者で、ブラジルに定住する意思を表明している人だという。
 また、これとは別にサンパウロ市でも、4月からベネズエラ難民を引き受けはじめる意向で、合計で300人を迎えることになるという。
 マドゥーロ大統領の独裁が強まる中、ベネズエラでは、次の大統領選が12月から4月に一方的に早められ、野党が候補者を出すのをボイコットせざるを得ない状態に追い込まれている。