《ブラジル》ピアウイ州=集団強姦犯に100年の刑=4人が襲われ、1人は死亡

 2015年5月27日にピアウイ州カステロ・ド・ピアウイ市で起きた集団強姦事件の犯人で、唯一の成人犯だったアダン・ジョゼ・デ・ソウザ被告(40)に対する陪審裁判が2月28日未明に終了し、同被告に100年と8カ月の実刑判決が言い渡された。
 この事件は、ソウザ被告と未成年者4人が、同氏在住の青年女子4人を集団で暴行、強姦した上、高さ10メートルの崖の上から投げ落とすという凄惨なもので、ブラジル中が衝撃を受けた。
 被害者4人は一様に、骨折やナイフによる傷などを負っていたが、その中の1人は、集中治療室での介護のかいもなく、10日後に死亡した。
 生き残っている被害者達も心身に受けた傷は大きく、頭蓋骨骨折などで何度も手術を受けた上、発作を抑える高額治療薬を今に至っても飲み続けている被害者もいる。
 男性5人、女性2人の陪審員達は、ソウザ被告は強姦行為を行っただけでなく、未成年者4人に被害者達を連れて来させた上で、被害者達への暴行や強姦を指揮し、最後には崖の上から投げ落とさせたと判断した。
 ソウザ被告と共に事件を起こした未成年者4人は、事件当日に捕まり、15年7月に有罪判決を受けた。4人の内2人は事件への関与を自供したが、その後に、警官に強要されて自供したと供述内容を変えた。また、自供者の1人は判決直後、収監先の教育センター内で共犯者達に殺された。
 この事件によって、当時17歳だった娘を失ったジョージ・モウラ氏は、裁判を傍聴すれば娘の事を思い出してしまうと考え、裁判には陪席しなかった。判決後に受けたインタビューでは、「ソウザ被告の刑期は長ければ長いほど良い」と答えた。(1日付G1サイトなどより)